人工知能って、何でもできるんでしょ?
こんにちは、
アルゴリズム開発センターを運営している、
小澤泰生です。
今日は、私のよくある日常の仕事風景を書こうかな、と思います。
仕事柄、画像処理に関する相談を受けることが多いですが、
最近は、機械学習や人工知能ブームで、
これらのご相談を受けることも多いです。
で、実際にお客さんに会って、打ち合わせの場で、
画像や動画を見せてもらったりします。
例えばですが、
お客さんが、「〇〇」を、画像から検出したいんで、
そのアルゴリズムを開発して欲しい。
ついては、カメラで撮ったサンプル画像や、動画を見てくれないか?
みたいな感じです。
「〇〇」は、検査工程の検査対象だったり、
何かの作業の分類だったり、
何かの物体の検知だったりします。
で、絵や動画をお客さんと一緒に、見せてもらうのですが。。。
なんか、ぱっと見、全然、その「〇〇」が写ってないんですね。
「う〜ん、どんだけ見ても、全然わかんないなぁ。。。」
と思って、いや、けど、このお客さんたちは、
プロだから、見える人にはわかんのかなぁ。。。
(黄金の目を持っているんだろうか?)
と思いながら、恐る恐る、
「すみません、『〇〇』が、この絵を見た感じ、僕の目には、
全然、わからないんですけど。。。」
というと、
お客さん「はい、全然写ってませんよ。」
私「えっ?」
お客さん「いやぁ、だって、人工知能って、何でもできるんでしょ?」
私「ええっ!?」
いやいやいやいやいやいやいやいや。。。
カメラにモノが写ってないと、そりゃ無理でしょ?
いくらなんでも〜(笑)
写ってないものが、もし見えるとしたら、それは。。。(ん?)
まぁ、けど、こういう話の展開は、実は、結構多いです(笑)
確かに、最近ブームなんで、
人工知能で何でもできちゃうぜ、
とお客さんが誤解しても、
無理はないのかなぁ、と思ってしまいます。
なので、こういう展開の場合は、
・画像を使っての検知は、基本的には写っているものを人間が見て、
その特徴なり何なりを機械に教えて、機械にやってもらうもの。
・そもそも人間の目で見て、判定できないものは、
機械でも判定できない。(なぜなら教えることができないから。)
という感じの説明をしてみます。
そしたら、お客さんも
「そりゃ、そうだよなぁ。」
と、あっさり納得してくれます。
それでも、そうは言っても、見えないものを見たい場合や、
なんとかして写したい、という場合は、例えば、
・露光時間や絞りを調整する
・当てる照明の種類や角度を調整する
・カメラやレンズを変える
・通常の可視光のカメラじゃなくて、例えば、赤外線とか、紫外線とか、
他の波長を使ってみる
・カメラ以外のセンサー(レーダーとか、超音波とか、何やら)を使って、
わかるようにする。
みたいな感じの提案をすることもあります。
まぁ、あるいは、画像的に、なんかぼけぼけっと写っているけど、
わかりにくいんで、もうちょっとなんとかしてほしい、
みたいな時は、
・ノイズの除去をフィルター処理で行う
・ボケ除去フィルタを使う(デコンボリューションとか)
・超解像とか
・ノンローカルアプローチとか
・機械学習とか
・最近流行のディープラーニングとか
まぁ、いろいろ手はありますが、
その中でも、割と簡単で効果が高いのを、
推薦するようにはしてます。
あるいは、人工知能が流行なんで、
とりあえず人工知能に絡めてほしい、
みたいな場合は、とりあえず絡めたりとかも
してますけど(笑)
てな感じで、仕事では、こんな日常を送っている今日この頃です。
画像関係は、絵やデータを見てみないと、わからないもんで、
これ、という決まった解き方がなく、
全てが個別の対応になっちゃうので、
これからも、この仕事を続ける限りは、
こういう日常が続くんだろうな、
とは思っています。
まぁけど、人と話をするのは好きな方なので、
別にいいんですけど(笑)
ということで、今日は日常の一コマを紹介してみました。
それでは。
追伸(広告):
「こんなの人工知能だったら、出来るんじゃないの??」
って、上司や営業の人から言われて、困っている方(笑)
私のお客さんでも、結構こういう方、いらっしゃいます。
まだ広く宣伝してないのですが、簡単な人工知能
(ディープラーニングと従来の機械学習)を使って評価を行う、
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今はテスト・マーケティング期間中なんで、
費用的には、ちょっとお得な感じで、やってます。
ご興味ある方は、お気軽に、「お問い合わせ」から
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