生成AI漬けの1年で、できるようになったこと(AIが私に指示を出すようになるまで)

こんにちは。

小澤泰生です。

このメールは、弊社のお客様や、名刺交換・お問い合わせをいただいた方々、あと昔からの知人向けの、近況報告メルマガです。

(この記事は、お客様や知人向けに配信している近況報告メルマガ(2026年10月9日配信)の内容を、そのまま転載したものです。)

メルマガへのリプライを見ると、AI関係の話に興味がある人が多いので、その関係の話を書こうかと思います。

ただ、AIといっても、範囲がすごく広いので、どこら辺の話に、皆さん興味があるのか、よくわかっていません。

なので、自分がこれまでやってきたこと、今やっていることの概要を書いて、それに対する反応を見ようかな、と思い、今回はメルマガを書いてみました。

まず、本業のAI関係

一応、画像処理関係は本業で得意なので(笑)、ここら辺のAI関係は、引き続きやっています。

まぁ、2次元だと、画像分類、物体検出、セマンティックセグメンテーション、インスタンスセグメンテーション、画像生成、VAE、GAN、とか、

3次元だと、ボリュームデータ関係と点群関係、とか、

あと1次元(時系列)のRNNとかLSTM、それに普通の機械学習とかもやってます。

まぁ、上記のような内容で、お困りごとがあるようでしたら、相談に乗りますので、お気軽に、お問い合わせフォームからご連絡ください。

けどたぶん、皆さんAIに興味があると言っているのは、こういうことでは無いと思うんですよね。

いわゆる、ChatGPTとか、Claudeとか、Geminiとか、こういう関係ですよね? 生成AIの。(笑)

生成AIと私の歴史

ChatGPTは、確かに3年くらい前からやっています。

最初の頃は、プロンプトで何とかする時代で、・論文や英語の文章の要約、とか・資料の骨子のまとめ、とか・何かの検索、とか

今から思うと、牧歌的な時代でしたねぇ。

仕様駆動開発の時代(2025年秋〜2026年3月くらい)

本格的に仕事に活用し始めたのは、去年(2025年)の秋くらいからですね。Codexが出てきて、やりやすくなりました。

今年(2026年)3月くらいまで取り組んだのが、いわゆる仕様駆動開発でして、ま、言葉の定義は、様々だと思いますが、仕様書があれば、それに従ってコードを自動で作成する、という感じです。

仕様書もレベルが色々ありますが、基本的には、とりあえず、作る人(つまり私)が仕様を分かっていれば、あとは、要求仕様書、詳細仕様書とかを人間と一緒になって作りながら、コーディングとデバッグ・テストをAIがやってくれる、みたいな感じですね。

簡単な指示だけで、あとはザーッと書いてくれると。

この頃から、プロンプトで何とかする時代は終わりを告げ、コンテキストで何とかする時代に入りました。

私の書くコードのクセとか、開発方法の好みとか、色々あるのですが、これをコンテキストとして渡せば、まるで私が設計して、書いたかのようなコードを作ってくれる、というものです。

個人で役立つツールの制作時代(2026年3月〜7月)

この時期は、ある種、趣味というか、個人的に役立つツールの制作に没頭してました。一部の例を挙げると、

  • 動画サイト(YouTube, Wistia, Vimeo)から動画ダウンロードするツール
  • 音声から文字起こしするツール
  • 上記の組み合わせで、動画サイトを要約するツール
  • Zoomとかの会議音声から議事録作るツール(ま、これはZoomの機能でありますけれども。)
  • YouTubeとかの登録チャンネルを巡回して、要約をメールで、毎朝送ってくれるツール
  • 市況を要約して、売買シグナルを出すツール(笑)

そういえば、オフィスにあった、約700冊の本を、全部スキャンしてPDFにして、OCRからテキスト化したのもこの時期でした。本が一気に無くなって、本箱を2個くらい、捨てました。

仕事のプロセス分析(2026年7月)

7月にFable(Anthropic社のAIモデル)を使い始めてから、前回のメルマガでも書きましたが、いきなりMATLABのプログラムを100倍も高速化できたことに衝撃を受け、これ以降、Claude CodeのFable漬けの生活となります(笑)。

これだけの能力があるのなら、今まで懸案だった作業を、全部やらせてみよう!と思い立ったのでした。

ただ、AIで何か精度の高いことをやらせようとすると、やっぱり、コンテキストが沢山必要になる訳です。

当時は、自分の分身を作る、というのが流行っていて、自分のコンテキストを集めなきゃ、ということで、自分の音声の録音とか、日記やメールとか、そういうのを収集していた時期でしたが、

いかんせん、そもそも日記を書く習慣とか無い人間なので、自分のコンテキストが、あんまり無い人間なんです。

で、コンテキスト貯めるまで、結構時間がかかるなぁ、と思っていたのですが、

ふと考えると、そういえば、2013年に起業してから、

  • 13年分の私が書いたコード
  • 13年分の設計資料
  • 13年分のPPT資料
  • 13年分の見積書や納品書・請求書
  • 13年分のメール

とかが、大量にあるじゃん、と気づきました。

そこで、ClaudeのFableに全部読み込ませて、自分の仕事の分析をさせたら、凄いことになるかも、と思いついたのです。

(ちなみに、資料については、AIの学習には使われない設定で処理してます。)

そもそも論として、今まで沢山の仕事を受けてきましたが、自分のリソースがボトルネックで、事業拡大できていませんでした。

これまで、様々な、仕組み化やマニュアル化、あるいは自分の仕事の言語化みたいなことに、5年〜10年くらい試してきたのですが、ことごとく全て失敗し(多分、そういう才能が無い)、

無理なんじゃないか、と思っていたのですが、もしかしたら、これならできるのかも(!)と思ったのが、そもそもの動機だったりします。

で、Fableに分析させたところ、毎日フルフルで、1週間くらいかかったのですが、まぁ、何というか、凄い分析結果を出してくれました。

  • 自社(自分)の強み・弱み
  • 仕事をプロセスに分解して、言語化
  • 開発のプロセス分解
  • 顧客分析、などなど。

やっぱり、一番嬉しかったのは、仕事のプロセス分析でしたね。

この段階で、例えば、次のことができるようになりました。・メールの問い合わせから、要件定義を自動作成・要件定義から、見積書の自動作成・PowerPoint(ppt)資料の自社フォーマットでの自動作成・納品物の下書きの自動作成(最後は私がチェック)、などなど。

HP, Google Ads, アクセス解析とか(8月)

ま、このメルマガの購読者には、あんまり関係ないかもしれませんが、実は、インターネット・マーケティングって、個人的には結構好きだったりします。

なので、8月は、ホームページの更新だとか、アクセス解析だとか、Google Adsの解析と設定だとか、ここら辺を、色々とやってました。

昔は、これらの設定とかを、全部勉強してやる必要があったんですが、今はAI使えば、結構簡単にできることが判明し、楽しく実験してました。

分散エージェント実行(9月)

普段は、MacBook Proを使って、仕事をしているのですが、仕事柄、Deep Learningの学習とかをする必要があったりします。

これって、GPUを必要とするので、Macとは違うPCで、しかもWindowsだし、要は、別の環境での作業になります。

で、同じPCの中であれば(あるいは同じクラウドのサービス内であれば)、複数のエージェントを並列で動かしたりとか、バックグラウンドで子エージェントを起動して、それに処理をやらせたりとかできるのですが、PCの種類が違うと、ちょっと難しかったりします。

けどイメージ的には、指示役のMacが、実行役のWindows PCに指示を出して、PCがGPU演算して、結果を指示役に返して、指示役が最後まとめてPPTに仕上げる、

(「指示役」とか、「実行役」とか、不穏な雰囲気が…)

みたいなのが一発でできたらいいなぁ〜、とか思って取り組んだら、たぶんですが、だいたいいい感じでできるようになったと思います。

何なら、指示役がミスっても、実行役の方で、バグを勝手に直したりすることもできる感じです。(ま、今はその機能は私のポリシーとして、OFFにしてますけれども。)

学生の頃に、ヘテロな環境での分散エージェント処理って、夢のような物語でしたが、今となっては、身近な環境で出来ちゃうようになっちゃって、感慨深いです…。

ビジネスプロセスの自動実行(10月)

さて、10月といえば今月ですが、まだ9日しか経ってませんが、今月はビジネスプロセスの自動実行ですね。要は、上記を全部繋げれば、ある程度自動で動くんじゃないか? という話です。

もちろん、私がチェックをするゲートは必要ですが。そうは言いながら、ある程度自動で進行できるようになるのが、今月の目標ですかねぇ。行けそうに思うんだけどなぁ。(と言いながら、すごい楽しんでいる(笑))

そしてこの先(〜12月)

今までのAIとの接し方に関して言うと、AIに対する指示は、私が出しています。つまり、

  • 「私」が「AI」に指示を出す。

という順番です。けど、この「私」というのが、結構怠け者で、あんまり仕事しないし、作業にムラが多かったりします(笑)。

なので、今取り組んでいるのは、

  • 「AI」が「私」に指示を出す。

というのを、テスト中です。つまり、私がAIの指示に従って動く、という話です。

ここだけ切り取ると、何だかすごく悲観的な話のように聞こえるかもしれませんが、(AIに人間が使われるなんて!、みたいな)

けど、世の中を見回せば、システムから指示を受けて、仕事をしている人は、沢山いると思うので、個人的には、やっとこのレベルの世界まで、来ることができるようになったのかなぁ、と一人感慨に耽っています。

ま、要は、元々の動機が、

  • 自分の仕事の仕組み化、システム化

だった訳だから、それの最終形に近づいている、という話です。

で、じゃぁ、その先は何をするのか、という話もあると思いますが、もちろん、その先も、色々と考えているし、様々な案というか、アイデアもあるのですが、それは、実際の形になってきたら、ちょびちょび出して行こうかな、と思っています。

最後に(2026年10月9日時点)

ということで、長々と書きましたが、

ここまで見てきて、皆さんは、どう思われるでしょうか?

  • 何だか、よくわからん世界!?

あるいは、

  • たいしたことないよ〜。これくらいは、出来てるし。

みたいな感想もあるかもしれません。

私の妻は、私が最近AIばっかりやっているので、

「そんな全然お金にもならないことばっかりやってて、どうするの??」

と、結構、お怒りのご様子で、

確かに、ここ1年くらいは、

  • 人間よりもAIと語っている時間の方が、はるかに長い
  • 家庭での会話も、AIの話ばっかり

みたいな状況で、客観的には、だいぶヤバい状況なのかも。

現状、AI関係って、まだこれがベストな方法、と言うのが確立していない状況ではあるので、ついつい試行錯誤の量が、膨大になっていくんですよね。

そうは言っても、例えば、OpenAIとか、Anthropicとか、AIを作っている人々って、ソフトウェア工学の知識を持っている人なんですよね。

なので、AI使ったり、AIを使ったツールやシステムを組む場合でも、そういうのを知っている方が、有利なのでは、と思ってはいます。

まぁ、こういうアーキテクチャで設計するのが、自然だよねぇ、みたいな感じ。技術的な「筋」は、悪く無いんじゃ無いかなぁ、って思ってるんだけど。

実際、最後の分散エージェント処理は、すごい便利で、私が指示役で、実行役に適当に指示したら、夜中に学習処理をしてくれて、翌日結果を報告してくれる、みたいな状況になっているので、めっちゃ便利です。

昔Googleが、同じチームに、世界3拠点のメンバーを入れたのは、1日24時間仕事が前に進むように、という話でもあったと思うのですが、別にそんな大規模にやらなくても、もう出来ちゃう、ってことです。

分散処理の枠組みも出来たので、あとはPCを増やせば、どんどんスケールするのかぁ、と思うと、何だか、すごい楽しくなってくるんですよね(笑)。

で、これは私だけの話ではなくて、研究でも開発でも、結局、試せる回数が多い人が強いですよね。AIで試せる回数が10倍になれば、今まで時間が無くて諦めていた実験や解析に、手が届く、という話です。

まぁけど、正直、今まで紹介してきた内容って、企業とか個人の外に出てこない情報なんで、あんまり、世間の現状を、よくわかってないんですよね。

なので、何か、感想いただけると嬉しいです。

特に、次のうち「これに興味がある」というのがあれば、お問い合わせフォームから、番号だけでも、「全部」でも、「どれも違う、こういうのが知りたい」でも、大歓迎です。

  1. 仕様駆動開発・コンテキストの渡し方(AIに自分のクセを覚えさせる話)
  2. 個人用ツール(動画の要約・議事録・毎朝の要約メールなど)
  3. 過去の資料をAIに読ませて、自分の仕事を分析・仕組み化する話
  4. MacとGPU付きPCをつなぐ分散エージェント
  5. 「AIが私に指示を出す」業務の自動実行
  6. 使っているPC・GPU・AIの有料プランと費用(前回、ご質問をいただきました)
  7. セキュリティが厳しくて、エージェント型のAIが使えない職場で、どこまでできるか

あと、この先皆さんが、何かの課題で「うーん」と詰まった時に、ふと、この記事のことを思い出してもらえたら、嬉しいです。「こういうデータがあるんだけど、AIで何かできる?」くらいの、ざっくりした内容でもOKなので、お問い合わせフォームから、お知らせください。一緒に考えるので。

(個別の案件は、直接回答しますが、割と皆さん共通の軽い話題でしたら、メルマガで取り上げるかもしれません。その場合でも、お名前や会社名は出さないので。)

今すぐお問い合わせ

ということで、また次回のメルマガまで、お楽しみに。

それでは。

追伸:そうそう、今日のメルマガでは影が薄いけど、本業の、MATLABとか画像処理の相談でもOKよ(笑)。

ちなみに、弊社が、何をやっている会社か忘れた方は、こちら。
https://algo-dev.com/services/

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