お客様: 大学の研究室様

ご依頼内容

  • 移動しながら撮影した360度映像から、周囲の変化を動き量として定量化したい、というご相談。
  • 動き推定の手法は複数の候補があり、どれが対象の映像に合うかを事前に決められないことが課題だった。
  • GUIが付いた、簡単なシステムで試したい。

課題

  • 正距円筒形式の映像に対し、ベクトルの始点を球面上へ等密度に配置すること。
  • 対象の映像に合う動き推定手法を、事前に一つへ絞り込めないこと。
  • 研究者が条件を変えて繰り返し実行し、結果を映像上で確認できるようにすること。

ソリューション

  • ブロックマッチング、Farneback、Horn-Schunck、Lucas-Kanade系の、5つの手法を統一したGUIへ実装した。
  • フィボナッチ格子で球面上の等密度点を生成し、緯度経度を映像の座標へ変換した。
  • 動き推定側の格子と一致しない位置は、散在点の補間によりベクトルを求めた。
  • フレームごとの始点・終点を、CSVと3次元の行列へ保存した。
  • 原映像へのベクトル重畳、フレームの間引き、処理の中断、動画形式・画質の選択を実装した。
全天球オプティカルフロー解析GUIのメイン画面
開発したGUIのメイン画面。動き推定の手法、処理するフレームの間隔、球面サンプリングの点数を画面上で設定して実行する。
Farneback法のパラメータ設定画面
手法ごとのパラメータ設定画面(Farnebackの例)。手法を切り替えると、その手法のパラメータのタブで条件を変えられる。
球面上に等密度で配置したベクトル始点の3D表示
フィボナッチ格子で生成した球面上の等密度点。この点を映像の座標へ変換し、ベクトルの始点とした。
全天球映像にオプティカルフローのベクトルを重畳した表示
解析結果。正距円筒形式の全天球映像に、求めたオプティカルフローのベクトルを重畳して表示する。

結果

  • 同じ映像で複数の手法を並べて比較でき、対象に合う手法を選べるようになった。
  • 顧客側で、ある程度の精度で動きを検出できることを確認した。
  • 汎用の形式で出力したことにより、方向別・手法別の集計を、顧客の環境で継続できるようになった。

ひとこと

  • 「どの手法が合うかを、実際に試してから決めたい」は、ご相談でよくいただくパターンです。手法の実装から、比較できる出力形式の設計までを一式でお引き受けしています。
  • プログラミングに馴染みのない人でも、気軽に実行できるように、GUIがついたアプリケーションとして実装しました。
  • 全天球の映像は、平面の映像と座標の扱いが変わるため、球面上でのサンプリングや補間といった処理が別途必要になります。こうした形式固有の処理も含めて、解析ツールとして組み上げます。

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