お客様: 大学共同利用機関様
ご依頼内容
- 複数の研究機関が公開する学術観測データを、Pythonの解析環境からも読み込めるようにしたい、というご相談。
- 共通の基盤部分は内製できていたが、観測機器ごとに用意する同じ構造の読込関数が、多数、未完成のまま残っていた。
- 利用者が、既存の解析ツールと同じ手順で呼び出せる形にしたい。
- 成果は公開リポジトリへ取り込むため、プロジェクト側で保守を続けられる形で納めてほしい。
課題
- 複数の機関が、複数の形式で公開している観測データを、共通の時系列データ構造へ変換すること。
- 仕様書、データ公開サイト、実データの三者に食い違いがある場合に、原因を切り分けること。
- 上流ライブラリの仕様変更や、配信サイト側の接続条件の変化に、追従すること。
ソリューション
- 既存のダウンロード層と変換層を活かし、観測機器ごとの読込関数を、共通テンプレートから派生させる形で実装した。
- NetCDF、CDF、ASCIIの各形式を、時系列とスペクトログラムの変数へ変換し、描画までを確認した。
- 仕様書に書かれた変数名では値が入らない箇所を、実データで確かめて、正しい変数名へ修正した。
- 配信サイトのSSLエラー、JSTとUTCの時刻の差、パラメータ一覧の不整合に、それぞれ対応した。
- 既存のMATLAB版にあったASCII読込処理をPythonへ移植し、両者の出力が一致することを確認した。
- 全ての関数の呼び出し例をテストコードにまとめ、開発を引き継ぐ側が、動作を確認できるようにした。


結果
- 顧客側の検証で、ほとんどの関数が、データの読込と描画を行えることを確認いただいた。
- 仕様書の誤記、リンク切れ、データ側の不備を複数発見し、顧客の開発チームと分担して解消した。
- Pythonを使う研究者が、これまでの解析ツールと同じ手順で、観測データを扱えるようになった。
- 呼び出し例とテストコードを残したことで、その後のデバッグと保守を、プロジェクト側で進められるようになった。
ひとこと
- 別の言語で書かれた解析ツールの移植は、文法を置き換えるだけでは終わりません。データの形式、時刻の扱い、配信サイトの仕様まで、実データを流して初めて分かる食い違いが出てくるので、注意が必要です。
- 「MATLABのコードを、Pythonに移植したい」というご相談は、研究の現場からよくいただきます。移植、テストコードの整備、引き継ぎまでを一式でお引き受けしています。
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