お客様: 国立大学の火山防災研究センター様
ご依頼内容
- 火山レーダで連続撮影されるエコー画像から、噴火のエコーを自動で検出し、降雨と区別したい、というご相談。
- 検出の考え方がまだ固まっておらず、まず試作で見通しを立てたうえで、実用のツールへ育てる必要があり、その進め方が課題だった。
課題
- 強い噴火、弱い噴火、降雨が重なって写る画像を、複数の輝度しきい値と領域から、分類すること。
- 分類の条件に、どれにも当てはまらない範囲と、複数に当てはまる範囲があり、その仕様の曖昧さを解消すること。
- 連続して増えていく画像を、取得に追従しながら処理し、時間の経過による表示の遅れを抑えること。
ソリューション
- 複数の関心領域(ROI)の中で輝度しきい値により二値化し、領域の面積に占める割合から、エコーの状態を表すインデックスを算出した。
- 分類条件の空白と重複を指摘し、条件が重なる場合は強い分類を優先する規則を、顧客に確認のうえ実装した。
- 中央値フィルタ、モルフォロジー処理、連結成分の解析でエコーの領域を抽出し、その上端の位置から、噴煙の高度を推定した。
- 高度の推定から除外する場所を3種類目のROIとして設け、地形や固定物の写り込みを、除けるようにした。
- 入力フォルダを監視し、新しい画像が置かれるたびに逐次読み込んで処理する、準リアルタイムの動作モードを実装した。
- グラフの全体再描画をやめ、表示データの差し替えとスクロール窓に変えることで、時間の経過による描画の遅れを抑えた。
- 入出力フォルダ、各しきい値、ROI、動画の保存、フォルダ監視の有無を、GUIから設定できるようにした。
- 解析の結果を、結果図、動画、CSVとして出力できるようにし、WindowsとmacOSの両方で動作を確認した。




結果
- 二値化による検出、状態の分類、噴煙高度の推定、準リアルタイム処理までを、試作から同じ年のうちに、段階的に実装した。
- しきい値とROIを現場で調整できるようにしたことで、検出アルゴリズムの詰めを、実際の観測データを見ながら進められるようになった。
- 出力したCSVと結果図により、検出の条件が妥当かどうかを、実データで検証できるようになった。
ひとこと
- レーダ画像のような観測データからイベントを自動で見つける仕事は、しきい値をいくつにするかよりも、どの状態をどう切り分けるかという条件の設計の方が、難しいところです。条件の抜けや重なりは、実データを流して初めて見つかることが多いものです。
- 観測の対象や装置についての知識も必要になるので、専門的知識を持っている人が、顧客と一緒に条件を詰めながら開発するのが良いと思います。
- MATLABのGUIを付けた、表示用プログラムは、プログラムに不慣れな人でも、簡単な操作で結果を得ることができます。
- 検出の考え方が固まる前に、まず試作から始めたい、というご相談は、研究の現場からよくいただきます。画像処理のアルゴリズムの検討から、GUI化、現場での調整までを、一式でお引き受けしています。
お問い合わせ
開発事例にご興味ありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
下記の、「今すぐお問い合わせ」をクリックして、フォームにご記入下さい。
早急に回答致します。


